ライフログ
カテゴリ
以前の記事
2015年 03月 2012年 06月 2011年 09月 2010年 11月 2010年 04月 2010年 03月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 02月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 10月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 11月 2006年 08月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 11月 2004年 10月 フォロー中のブログ
最新のトラックバック
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2009年6月24日、公文書管理法が参議院本会議で、全会一致可決成立した。 その瞬間を見たくて、当日は雨の中国会議事堂に出向き、傍聴券を入手して、傍聴席した。周囲は中学生ばかりの傍聴席。前の席にいる引率の先生らしい女性が、立ち上がって議員席を覗き込んでいたら、早速ガードマン(衛視)が飛んできて、着席を促した。 議場では、江田五月さんが議長席で、台本を読みつつ議事を進行する。議長席の真下には、速記者の席があり、二人ひと組で速記を取る。5分ごとに別の二人が、たぶん下から階段を上ってあらわれ出て着席し、4名による速記、その5分後には前からいる二人が下がっていく。議場での発言を細大漏らさず記録する仕事だから、集中力と記憶力が求められるのだろう。これとは別にテレビやインターネットで議場の模様が中継放映されている。記録を作る、という意味でこの作業はとても興味深い。しかし、このときの関心は、公文書管理法案の審議と採決であった。 いくつかの議題について説明が行われ、採決はすべて議員席の押しボタンで行われていた。電光掲示板には、投票総数、賛成 反対の票数が表示される。スピーディな処理だ。 厚労省関連の議題の採決が終わると、大臣席にいた舛添さんは素早く立ち上がり、議場に向かって軽く一礼すると、足早に議場の外へと出て行った。自分の担当以外のことは、関心も示さない人なのかしら、と少しガッカリ。その後が公文書管理法の審議と採決だった。 前日内閣委員会で議事進行を担当していた愛知議員が経過説明を行い、採決が行われた。222票の投票のすべてが賛成票、全会一致の可決だった。 電光掲示板をみて厚労省の議案のときには投票総数が219だったのに、公文書管理法では222票と増えたのに気づいた。この法案に賛成票を投じるために、遅れて議場入りした議員がいたのだろうか。 このときに思ったこと。政治家は、行政の公文書の管理をいい加減にするべきではない、国民への説明責任を果たすためにルールを作って確実な管理と保存を行うべきだ、というところで全会一致をみた。しかも、他の議題の採決には参加しなかった議員までが、これに賛成票を投じている。この投票結果は、政治家にとっては、公文書の確実な管理と保存は必要である、とするのが与野党共通する考え方であるということのあらわれなのだと。2002年6月、当時の自民党デジタルアーカイブ小委員会に呼ばれて、文書基本法と記録管理院の必要性を訴えたとき、河村建夫氏(現在は官房長官)が「これは必要ですよ。国民の信頼を失わないためにも」というようなことを言っていたのを思い出した。政治家は国民の信頼を得たい、国民の信頼を得るには、公文書の確実な管理と保存は欠かせない、と河村氏は考えたのかもしれない。しかし、NIRA研究会ではその成立についてはかなり悲観的だった。委員会最後の日、座長高橋滋氏は、「10年後、君が仕上げることになりそうだね」とメンバーの一人に語りかけていたのだから。 投票結果が電光掲示板に出ると、江田議長はその結果を口頭で読み上げ、全会一致による成立を宣言した。そして、トン、とハンマーを叩いた。決定を告げる議長のハンマーだ。大臣席で、少し顔色悪そうな様子に見えた小渕優子大臣は、その時立ち上がって、議場に向かって深々と一礼した。江田議長は、散会を宣言した。 10時ちょうどに本会議が始まり、10時23分、10件の採決を終え、会議は終わってしまった。公文書管理法は、こうして成立した。 公文書管理法は7月1日付官報(号外第˜š 号)に登載された。7月末まではこちらから7月1日付官報号外第139 号pp.10-18を検索すれば、見ることができる。
by djiarchiv
| 2009-07-09 21:39
| 文書基本法
|
ファン申請 |
||